つづき

http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20050118/mng_____tokuho__000.shtml
政治介入より怖いTV自主規制 政権配慮=無毒演出


NHK特集番組をめぐる「政治家の介入」の有無が取りざたされているが、番組制作の現場では「もっと根深い問題」がささやかれている。自主規制の問題だ。制作する側が意識的に政府批判を避ければ、介入されることはない。ただ、その分、問題はより深刻だ。「権力を監視する」という本分と「政府の認可事業であるテレビ」の相克は古くて新しい命題だが、実態はどうなっているのか−。

晦日の夜にも関わらず4.3%の(その時間帯においての)高視聴率を稼いだ「朝生」、その理由について田原総一郎は「(政治問題について)何も規制しないで言っているから。視聴者もそれを期待している。視聴者は本当のことが知りたい。」と分析しています。「バランスバランスと言って、毒にもならないのでは面白くない。とんがらないと面白くない」
視聴率至上主義に陥るのも問題ではありますが、ある種の市場原理が局の自主規制や権力の介入に対抗する手段となりるうるような気もします。NHKならば受信料を支払うことで(もしくは支払わないことで(笑))、民放ならばそのスポンサーの商品を購入することで(もしくは購入しないことで)、視聴者側からサポートすることも不可能ではないかも(スポンサーしている番組の商品購入動機への影響など微々たるものでありますが)。もちろん市場原理が万能と言うつもりもないのですが。

(田原総一郎は)さらにこう疑問を投げかける。「左への偏向は問題になるのに、右への偏向は問題にならない。例えば、北朝鮮問題で、ワイドショーで『経済制裁をやれ』と言っても、それが偏向だとはあまり言われない」
実際、前出の制作関係者も「『両論併記』ということは、現場でもよく言われる。ただ、それは反戦運動などを扱う際に強調されがちで、逆にイラク派遣での防衛庁側の姿勢などを描く際には無視されてしまうのが実情だ」とうなずく。

常日頃、「朝日は偏向」とか言ってる人は、「自分も偏向している」ことを自覚した上で発言した方がよいでしょうね。個人的には偏向していることが悪いとは思わないけど。「みんながひとつの方向にしか向いていない」よりかはずっとマシ。個々人は個々の考え方を自由に持ち表明することができて、全体として見たときにそれなりのバランス(できるだけ多くの人がそれなりに納得できる)がとれていればよいのですね。