とりあえず

http://www.asahi.com/international/update/0210/011.html
北朝鮮、6者協議参加を無期限中断 核兵器製造も宣言


北朝鮮外務省は10日、声明を発表し、第2期ブッシュ米政権が敵視政策を変えていないとして、「6者協議への参加を無期限、中断する」と表明した。また、「自衛のために核兵器を造った」と明言、核兵器の製造・保有を初めて公式に宣言した。
さらに日本について声明は「既に解決した拉致問題にかこつけてニセ遺骨問題まで捏造(ねつぞう)し、平壌宣言を白紙に戻し、国交正常化をしないという日本と、どうして一堂に会して会談を行えるか」と批判した。

一応昨日の試合に水を差さないだけの配慮はあったってわけだね。
「参加を無期限、中断する」というのも、つまりは「(北朝鮮にとって有利な条件であれば)いつでも再開する用意がある」ということで、いわゆる「瀬戸際外交」の一環と考える。状況はそれほど変わっていないと思う。ま、ここは冷静に。

北朝鮮強行派は「そらみたことか」と言うだろうが、個人的には日本単独の経済制裁には、その実効性に疑問を持っているので気にしていない。膠着している現状をなんとか打破したいと思う家族会の心情は察するに余りあるが、政治家の発言の多くは「国内向けパフォーマンス」と認識している。ただ、今後この問題(核兵器保有問題)が6者協議の枠を越え、国連安保理で検討されるようになれば、多国間で圧力をかけることも可能になるかもしれない。経済制裁強行派はとりあえず独断専行は控え、実効性のある方法を模索していって欲しいところ。つまり気に入ろうが気に入らなかろうがロシア・中国も巻き込めよ、と。根回しくらいはやってるんだろうけど。

ただ、あまり核問題で盛り上がるのも考えもの。拉致問題は今回の件でまた解決が遠のきそう。もともと他の国は「核>拉致」なのだから、「核も拉致も両方」取らねばならない日本としては、核と拉致を秤にかけられてはたまらない。ましてや北朝鮮が求める「6者協議からの日本外し」を検討されても困るし、まさかと思うが米国が「2国間協議」に乗り気になってしまっても困る。まあ、各国の論調は概ね冷静のようで一安心。