サングラスをかけてみろ

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kur/20041130/ftu_____kur_____000.shtml
子どもを守ろう 『ハイテク』過信せず、まず教育


奈良の事件では、GPS付き携帯電話で女児の身を守ることはできず、ハイテク機器の限界も露呈した。それでも事件以降、セコムにはGPS付きランドセルの使い方や精度などについて一日約二百件の問い合わせが続き、保護者の関心の高さがうかがえる。


実験で気になったのが発信器の取り付け場所。ランドセルの横ではなく、隠しておいたほうが安全なのでは?


仮に、子どもの現在地が通学路や遊び場からそれた遠い場所だった場合、「何かあった」ことを察知できる。それが連れ去りで、発信器が捨てられてしまえば役に立たないが、発信器が身に着いていれば犯人を追跡することもできる。


取り付け場所は開発段階で議論が分かれたという。「外から見えたら犯人に外されてしまう」と懸念するセコムに対し、最終的に協和の「見せることでの抑止力」が採用された。だが、私のお勧めは「防犯ブザーは見える所に、GPSは見えない所に」だ。
(太字は引用者による)

教会で手に入れたサングラスをかけると、「見せることでの抑止力」という文字が「GPSが付いているのが客に見えなければ"売り"にならない」となって見えたのだった。


以前、警備会社のステッカーを偽造してネットオークションで販売するという事件(商標法違反)がありました。「住居侵入」などに対しては効果があるかもしれないですが(実際に効果があったという話もあり)、「連れ去り」に対してはどうなんでしょう。GPS自体は位置情報を発信するだけなのだから、別に連れ去りそのものを防止する機能はないわけで。例えば、犯人がそのあたりを偶然走っていたトラックの荷台にランドセルだけ投げ入れてしまったら、「車で連れ去られた」とか勘違いされて、操作は逆に混乱する*1のではないかと。
とりあえず、GPS付きランドセルのアイデアそれ自体は面白いけれど。正直ちょっとマーケティング優先な印象。より良心的なランドセルメーカーによるGPS"内蔵"ランドセル*2の発売を期待。

*1:ルパン三世のパート1だっけかで、追跡を振り切れないことに疑問を持ったルパンが、盗んだお札の一枚一枚に発信機が仕掛けられていたことに気付き、そのお札を一枚一枚清掃車に捨てたおかげで、東京都内全域を発信機の反応が駆け巡り、捜査が混乱するという話があったのを思い出してしまいました。

*2:お孫さんに買ってあげるならそっちですよ。